夕日と道草


 
帰路のうたた寝からふと目覚めると、車窓から見える夕日が素晴らしかった。
 
寝ぼけまなこで、しかも、揺れる車内でとる自信がなく、途中の駅で夕日を求めて改札を出た。たぶん、はじめて降りる駅。ここのところ、ストイックな毎日を過ごしていたので、たったこれだけのことなのに、なんだかとてもわくわくする。駅の南口から出て駅前ロータリーを北へ。焼鳥屋や居酒屋が数軒並ぶ。ふらりとのぞいてみたくなる気分を抑えつつ、北側駅舎へ。
 
いつのまにか夕日の高さが低くなり、気配はすれど姿はみえず…あまりいいアングルとはいいがたい場所であったけれど、ようやく夕日撮影念願成就。こんなことで、機嫌が良くなるのだから、ほんとうに安上がりな性分なのだ。
 
今日はほんとに気分がいい。
 

車窓の夕日はもっと美しかったけど…これでいいのだ